2022.02.08
クロワッサン入りプリンが誕生したのは
パン屋さんを営業していた頃でした。
当時はパン屋さんにあるスイーツとしての存在でした。
しかし現在では
パン屋さんのスイーツ部門のうちのひとつではなく
「クロワッサン入りプリン」として単体で販売していることにより、
クロワッサン入りプリンの
クロワッサンの存在感が求められるようになりました。
従来は、
勿論「単体として食べて最高の品質のクロワッサン」を作っていました。
しかし、プリンと合わさると
その存在感は薄れてしまうのが現状でした。
実際、お客様の声で「クロワッサンが入っていない」と言ったお言葉も何度か頂く次第でした。
そこで、「最高のクロワッサンを活かせるプリン」の試行錯誤をしてきました。
結果これといって大きな改善点出せず、月日が流れていきました。
しかし何も生み出せず月日流れたわけではなく、
試行錯誤の過程で「こうしたい」と漠然したイメージは大体見えてきていました。
そのイメージとは・・・
「シュークリーム」のような味わい
「フレンチトースト」のような食感
「ブリュレ」のようなパンチ
大体この3つイメージが固まりつつありました。
それは製造工程での限定された理由や
原価など、制約を余儀なくされた中から、
あと改善できる点は一つ。
それは「単体として食べて最高の品質のクロワッサン」の改善です。
そこが盲点でした。
「美味しい」+「美味しい」=更に美味しい
とは限らない
そのヒントは身近にありました。
「プリンのカラメルソース」です。
プリンはプリン自体は美味しいものですが、
カラメル単体では苦くてあまり美味しいとはいえません。
しかしカラメルとプリンが合わさるとより美味しさが増します。
「美味しさ」+「あまり美味しくない」=「意外な美味しさ」
は存在するということです。
「美味しさ」とは、潜在意識にも大きく関係しているのかもしれません。
「美味しさ」とは良い記憶であり
「良い記憶」+「良い記憶」=「良い記憶」でしかなく
「あまり良くない記憶」+「良い記憶」=「意外に良い記憶」
と錯覚するにではないかと勝手に理論付けました。
想定外のよろこび
すなわちサプライズみたいなものなのかもしれません。
話はかなり脱線しましたが
クロワッサンがカラメルの様な役割を果たすことできれば
食べ始めからカラメルの様な「意外な美味しさ」となるわけです。
「単体では食べてもあまり美味しいとは感じない」クロワッサン
(こう言うと語弊があるかもしれませんが・・・)
の試行錯誤が始まりました。
何回も何回も試作し、
プリンと合わさると
少しずつ前記した3つのイメージに近づいていく手応えを感じました。
そして完成したのが、現在の「クロワッサン入りプリン」です。
2022.01.15ぐらいから出荷開始しています。
原材料には何も変更はなく
従来通り
クロワッサンもプリンも
保存料・香料などの添加物は使用せず
作っています。
是非一度お試しください。